yuuki_yoshino’s diary

ようこそ。自作の詩・随筆・小説・楽曲を置いておきます。

自由広場の乱暴者

疲れ果て 本能そのものとなるとき筆が乱れる 俺を軽蔑する眼の中で筆が乱れる 新幹線に乗って俺が祝福される場所へと向かおう皆、のほほんと笑っていれば良かったあの頃に帰ろう誰も俺を罵らない あの場所へ 木々には美しい果実が実り草の広場は人が踏み馴ら…

芸術とエンタメ

流行とか常識は同じものを指している。ただ、相対的に持続する時間が常識の方が長いだけである。人が愚かであるか賢明かを判断する1つの指標は、その人の持つ認識が、どれほどの長い期間で通用するかということであろうと思う。作品の良悪もまたそうだ。作者…

映画「No Country for Old Men」を観て 5/5

モスが従った欲求は本能的なものであり、ごく自然なものである。ただベルと異なっているのは、退屈しのぎに怪しいことに手を出さないとか、今自分が持っている生活や資産に満足するとかいった賢明さを彼が欠いていたということである。 ほとんどの現代人とは…

地下鉄の階段を下りて

混乱の中 様々な妄想が浮かんでは消えた 目前にしている状況を整理することができず 夢と現実の境が失われている 目黒の天気は曇り 今にも降り出しそうだ 傘を置いてきた 一度 辞めたらどうだろう 人生を? そんな無茶な 初夏らしくもなく 寒々としてる 火照…

映画「No Country for Old Men」を観て 4/5

ベルは年老いた保安官だが、この世界に「理解できる」秩序を取り戻そうと闘う。しかし、冒頭の彼の語りで言明されている通り、若いころのような燃える情熱はもう失われつつある。彼は事件への介入に消極的だ。理解できない犯人の行動原理に対して成す術が無…

映画「No Country for Old Men」を観て 3/5

カーソン・ウェルズ。彼はどこか調子外れではあるものの、社会欲に突き動かされて行動している。つまり、自らの有能さであるとか、立ち居振舞いの優雅さで人々から高く評価されたいと望んでいるのだ。彼がシガーを雇ったボスと契約を交わした後に言った、ビ…

映画「No Country for Old Men」を観て 2/5

ベルがシガーとの肉薄に至る直前、カフェで別のベテランの警官と話す場面は印象的だった。二人は、近年の理解できない犯罪の原因について「若者が敬語を使わなくなった結果がこれだ」と共感する。つまり、伝統的な価値観を敬わなくなったことが原因だという…

映画「No Country for Old Men」を観て 1/5

アントン・シガーは絶対的な悪である。カーソン・ウェルズが言ったように、人間社会に普遍的な論理から逸脱している。シガーの行為の動機は自らの経済的合理性ではなく、また社会の中で高く扱われることでもない。シガーにとっては、自らの精神的な態度を行…

カフェ・ジョバンニ

パスタをひとりでくるくる巻いてても 寂しくないからこの街は いい あいつはどうしたの と 噂話も聴こえない 夕涼み 銀の扇が光る 疲れ果てたなら 逃げたいなら おいで カフェ・ジョバンニ ひと時の錆びつく言葉と 捉えどころのない 私 このコーヒーいい香り…

ゼロ

また始まった いつもの文句が 絵空事でしょう 焼けつく支配の世相だ そうだ 朝 東の空の 雲を染める朝日は 手元の机と椅子と 汚れた部屋に注ぐ また始まった 決まりの一日 リアルなんでしょう 後悔するほど 老いたの 夕べ 誘う声から 時 既に遅しと 怖さが辺…

ひそかな毒グモ

息を潜めて30年 あれからどうして15年 こないだ泣いたのはや5年 記憶を無くしてもう1年 時々道草喰いましょう 気力が尽きたら帰りましょ 適当こいても見ちゃいねえ 誰彼構わずハグしてえ 僕が笑ったら 僕が笑ったら 君も笑って頂戴 息を潜めて30年 あれから…

ソフィストか、ソクラテスか

学問の起源は、中島先生の「社会の中の科学技術」によれば、天文学である、というようなことが書かれていた。詳しい内容は忘れたが、確か天体の運行と時間の関係を調べたり、将来を占うことであったりといったことが学問(科学)の起源である、と言われてい…

音楽活動について

早くも、音楽活動の行き詰まりを感じる。自らの認識や特性が作品に表れているのかどうか、良くわからない。ドラムマシーンの導入であるとか、違った曲調で演奏してみることはくたびれる。だが、既に作った曲を何度も演奏し続けるのは退屈である。また、10代…

5/20(土)の夢日記 コンビニ

その日は休みで、暇で暇で面白いことを探してました。 Uberでなにか良い食い物がないかと探していたら、やたらとパスタが出てきました。 そこで、私は3種類のペペロンチーノを食べ比べることにしました。一つはポポラマーマの800円のやつ、もう一つはローソ…

人材

なぜだ 人間が商品になったのは いつからだ

認識の扉

真実への認識の扉が開きかけるのは いつも深夜だ 昼は社会的現実、あるいは自分がそう認識している妄想に、自らの意識が支配される時間である 金とは何であり、貧困は何処から来るのか? その歴史的な成立過程を追えば、必ず原始にまでさかのぼるはずなのだ …

経済的循環と個人の精神について(後半)

我々にとって生存上都合がいいとか、安らぐとか、気持ちがいいといった理由で道具は生産されるはずだ。文明は一個人による創作ではなく、多くの人々が道具の断片を作り出し、物理的に、また教育を通して精神的に蓄積してきたものの総体である。だから我々は…

経済的循環と個人の精神について 前半

金や経済が人間によって作られてきたものである以上、それを単なる現象として分析することには限界があるのではなかろうか。消費者や生産者を顔の無い人間の集合とか平均とかでまとめてしまうと、却って人間社会を捉え誤るような気がしてならないのである。 …

俺だけの俺 君だけの君

何をいつどうやっても ダメな気がする こういうときは、自分の生活をデザインしようったって 無駄だ 適当に、自分が楽だと感じる方へ流れるに限る やりたいことを忘れてしまっているのさ 戦略的に、欲張っている 淋しさ、それは、自分の欲求を外へ開けないと…

人生に飽きたら

さっき考えてたことが 今はもう 思い出せないのさ 儚いもんだな 人なんて 薄情なもんだな 人なんて 思い切りその扉をこじ開けようと叩けば 心 軋む音がしている 僕はただ出掛けることにしました 人は過去を振り返るとき 窓の外を美化しているのさ しけた地下…

野生を凝視せよ

もっと自分勝手に生きてみればいい 義務と休暇 現代人にはそれしか無いのだろうか 流行や常識が 文化なのだろうか 怠惰 これは俺にとっての重要なテーマだ 自分の生き様を肯定できるのか? 行為の質と量が不十分であるという認識 適応 この言葉は多分、社会…

小石の彷徨

俺が太陽系及び地球の歴史に惹かれるのは 宇宙に生きている実感を持ちたいから 悠久の歴史の中に宛てもなくさまよう 一粒の小石に過ぎないということを感じていたい その方が楽に暮らせるから 確かに、一粒の小石が自らの彷徨を眺め、解釈しようとしていると…

小説「アンナ・カレーニナ」の結び

小説「アンナ・カレーニナ」の結びは、俺の人生に重要なものを投げかけているという気がする。 信仰と先入観は同じものを指している。これは無意識の中に根を下ろしていて、それを後から理性的に眺めることができ、言語化できる機会がある。 ただし、理性に…

2023年1月28日(土)の夢日記 場面4/4「体育館のスクリーン」

場面4「体育館のスクリーン」 次の瞬間、私はスクリーンの中にさっきまで私が居た広場を見ていた。広場の映像を背景にして、英文字のエンドロールが流れていた。音声は無かった。ここは体育館らしきところだった。閉じられた遮光カーテンの隙間から強い日差…

2023年1月28日(土)の夢日記  場面3/4「土産物屋」

場面3 「土産物屋」 次の瞬間、私はある店に居た。土産物屋であろうか、箱に入った菓子など様々な品が所狭しと並べられている。私は友人らしき男と共に居るようだが、今思い返すと、私はその男を知らない。だが夢の中では彼を友人だと認識していた。私はカラ…

2023年1月28日(土)の夢日記  場面2/4「三匹のカニ」

場面2 三匹のカニ 場面は一転し、私は一人のおばさんとある民家の屋外のガレージに居た。そこに車はなく、様々な物品がコンクリートの地面に雑然と置かれている。ガレージは、私の実家のものだった。 女が発泡スチロールの箱を開くと、中には水が張ってあり…

2023年1月28日(土)の夢日記  まえがきと場面1/4「ホテルとホール」

まえがき 今朝 私が見た夢について書く。 夢を基にした創作が所々に組み込まれるかもしれないし、 ありのままに書くのかもしれない。恐らくは後者になるだろうと 思うが、明日以降は創作が続くのかもしれない。自分を 低く評価するわけではないことは断りつ…

出ていこうとすれば

最近は仕事・酒・性の3つ以外 全て退屈で不安だ 向き合う気力もないから 雑音で生活を満たそうと試みる 仕事が忙しいときは、まあこんなものだ 本当にやりたいことは何か? 自分は今、どうであるか?何であるか? 内観に至るには 時間が足りな過ぎる 喜びと…

妄想

静寂に抱かれて過去を眺める 波に足跡が消えてゆく 流した涙はもう 大地に注いでしまったろう いつかはやがて海に出会う 誉ということもない 広がる海の前では 生きているだけさ あと少しの間だけれど 静かに 眺めてるだけなのさ 妄想と現実の辻 終に時に溶…

TPSからの学び

ある身の周りの状況を 行動することによって 変えようとしても 全く思い通りにはならない。 これが不条理である。 言いかえれば、日常生活からの疎外だ。 本当に何をやっても無駄だという気がする. 日常生活を1つの混沌としてそのまま 気にせず居られたら ど…