まえがき
今朝 私が見た夢について書く。
夢を基にした創作が所々に組み込まれるかもしれないし、
ありのままに書くのかもしれない。恐らくは後者になるだろうと
思うが、明日以降は創作が続くのかもしれない。自分を
低く評価するわけではないことは断りつつ、こう言っておきたい。
私は物語を書くのが苦手であるが、それはある意味で
自分自身しか書けないからなのだろう。但し、私は眠りの間、
夢を創作しているのだ。フロイト曰く、無意識の領域に
有る心的内容が素直にそこには表れているという。
覚醒しているときに無意識から何かを引き出して来れる、
つまり意識の働きを抑えることが出来るような人が
物語を書くことを好むのかもしれないと思う。
場面1 ホテルとホール
私は壮麗な映画館に居た。ロシアのバレエ劇場のような、西洋風の重々しく豪華な映画館である。結婚式場とかを思い浮かべてもよい。映画が上映されるホールの入り口をくぐり、自分の席につく。ホールはすり鉢状にスクリーンに向かって低くなっている。スクリーンは映画館にしてはだいぶ小さく、いま映っている青い背景はやや白飛びしている。教授かだれかがこれからステージに上り、プレゼンテーションでも始めそうな雰囲気だ。集まっている観客も大学生みたいな人々ばかりだった。
ホールの外にはエントランスが有り、端のほうの細い通路の先は一転して神社風建築のホテルへとつながっている。私は先ほどそっちの大浴場でひと風呂浴びていたのだ。風呂から上がって脱衣所で服を着ながら時計を見ると上映の時間が迫っていたから、ギリギリでこちらへ来たという訳なのである。