こうして端から見つめるだけの俺が悲しい
お気に入りの小説を忘れてきて
心許せる仲間はもとより居なくて
今流行りの格好をした女2人が
男の話をしてるかわからないが
それでも たぶん面白くもない話をしてるのを
胸のふくらみが動くのを見ている
俺のすることはといえば
こうしてコーヒーを飲みながら女をちらりちらりと観察するだけ
話は聞こえないので
あとは独断と偏見でくだらない男に取られたくだらない女と決めつけて
心の中で虐げるだけ
そうさ 誰も彼も 頑張って飾りつけてるのは
必死に誰かの女
そうさ 見かけの常識的な若い女は
取るに足らない誰かに取られた女
君の失われた美しさが惜しいよ
素直でいることを いつから辞めたのさ
あやつり人形よ せめて せめて 自分のために踊りな