はや 5年も 過ぎてしまったか
最近 大学時代の詩を読んでた
あの当時の俺の内部世界と
俺を取り巻いてた寒々しい環境がよく出てる
今は書けないな
実感も無いのに書こうとしたら
自ら2番煎じになっちゃう
なんとなく悲しい
上手く生きていけそうなことが
俺は意外に器用なんだな
恐い 売れるところまで売れて
引き返せなくなるのが
出来上がった社会人の像に
適応できてしまい
でも俺の本能がうめく
ますます絶望は無意識へと押し込められ
悩みは世俗的になる
大人になるってこういうことなのか
実感してきたよ 商売やり始めてからね
夢もすごく 手近で生々しくなってきた
嫌だねえ、 幻想を忘れちまってさ
兄貴が亡くなってからというもの、
俺はとても楽天家になった
「死ぬことはねえ」その一言で全部片が付く
あの切迫感・焦燥感 なつかしい、愛おしい
俺はもう少しだけ 人間の側にあった
人間の境界線、 その深淵に肉薄してた
兄貴が自殺して、 俺から死の香りを奪った