yuuki_yoshino’s diary

ようこそ。自作の詩・随筆・小説・楽曲を置いておきます。

カート・コバーンについて

1994年に、NirvanaのボーカルであったKurt Cobainは死んだ。

服薬の上、ショットガンを口にくわえ、頭を撃ちぬいて即死だった。

 

彼の苦悩は俺にとっちゃ、想像に余りある

 

彼は 彼の苦悩を誰ともーただの1人ともー

共有できなかったんだろう

愛する人も、憎むべき敵も、バンドメイトも、娘も、

彼の苦悩は、わかってあげられなかった

いや、わからなくったってよかったんだ

ただただ、彼の罪悪感や自己嫌悪に

耳を傾けることが必要だった。

 

彼自身、彼の苦悩はバカバカしいものだと思っていた。

自分が”弱い”から、日常も音楽も、楽しくなくなってしまったと。

笑って音楽できれば、

ファンが喜んでるのを楽しんでればよかったのだと

 

彼にとって、世間は、メジャーシーンは、

あまりに軽薄だった

彼は人間や、人間の創り出す虚像が

とても虚しく、本当でなく、どうでもいいものに思われたんじゃないかな

 

だから彼は”本当”であろうとしたんだ

”真実”であろうとした

 

でも彼はメジャーシーンでブレイクしてしまった

ブレイクを目指したことは

彼にとって

志を裏切ることだった

一般ウケを意識した「Never Mind」は、

彼には”本当”ではなく感じられた

 

彼は必死で

元あるべき姿へ

帰ろうとしたんだ

「In Utero」で

その努力はうかがえるだろう

 

でも彼は逃げられなかった

もはやNirvanaは彼にとって

自分を”本当”でない姿で

世にさらすものになってしまった

 

ステージに立っても

自分にも、まるで自分が

オルタナヒーロー」を

演じているように思われて

苦しかった

 

結局、俺は金や名声が欲しかったのか?

音楽よりも、真実よりも

社会的な地位が大事なのか?

 

こんなパンクな問いに

彼は結局答えを見つけだせないまま

苦しみに耐えかねて

自殺した

 

こうやって解ったような素振りで

あれこれ語ってる俺だってさ、

彼を”殺す”1人に

なってしまっていたのかもね

なんて卑にくいんだろうか

 

だけどね、

彼の”本当”であろうとした情熱は

今の俺を支えてくれてるよ

ありがとう、Mr. カートコバーン