yuuki_yoshino’s diary

ようこそ。自作の詩・随筆・小説・楽曲を置いておきます。

作品の制作について

自らの生活から生まれ出た言葉でなければ、

何も言っていないのと同じではないだろうか。

 

私が真面目腐った人々の間で交わされる

議論に参加したくない理由、それは、

私自身がその場における賞賛を強く求める

という性質の持ち主(=カッコつけマン)であるために、

その場で自らの生活より導かれた言葉を紡ぐ

ことが出来ないということなのだ。

 

恥を避けるためといって、自らの生活や精神のあり方に

ついて思ってもいない、ありふれた、無難な弁明を

することは嫌だ。

 

では、刹那的な感情からの支配を脱する為に、

当日のパフォーマンスについて事前に周到な準備をすればよい、

と思われる方もいるだろう。

しかし、事前準備の段階から既に賞賛を求めて

しまうのである。賞賛が得られない、さらには

軽蔑の念が場に起こることを想像し、

その恐怖に支配される中で、やはり成果物も

無難な仕上がりと成るわけだ。

 

したがって、自らの生活から作品を導く為には、

「それを発表する気など、さらさらない」という

認識の下、制作に当たるしかあるまい。

いや、「制作」とさえ言わない。生活そのものの中で

作品は自ずから結晶として生成してくる。